ファミリー農場わたなべ

農場の位置

　日本最大の平野，関東平野の東の端，茨城県の県都水戸市の北隣に位置するひたちなか市に，私たちの農場「ファミリー農場わたなべ」はあります．
　栃木県の那須高原を源に，関東平野を流れ下り太平洋に注ぐ清流那珂川．きれいで豊富な水が150㎞の長い旅を終えようとするころ，農場のたんぼがあるひたちなか市勝倉の水田地帯が広がっています．常磐線に乗って，水戸駅から勝田駅の方へ走っていくと，程なく列車は那珂川に架かる鉄橋を渡ります．渡り終えてすぐに左右の眼下に広がる水田地帯．その田んぼの中に，私達の農場があるのです．
　水戸駅・勝田駅のいずれへも，車で１０分程度というアクセスの良さ(？)でありながら，初夏の夜にはカエルの大合唱が聞け，ホタルも見られるいい所です．さらに夏の暑い日にも，田んぼの上を渡る風は農場に涼やかな空気を運んでくれます．

蓮華のたんぼ越しに見た農場


常磐線のすぐ側のたんぼで米づくり体験


農場のたんぼは那珂川の沖積地にある

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経営の特徴

　代表：渡邉 重行を中心に，家族で営む農場です．農業を専業とし，米作りを軸に季節ごとに旬の野菜を作っています．米は「コシヒカリ」を主力に「ミルキークィーン」などを作付け(2013年現在)している他，モチ品種の「まんげつもち」も栽培しています．野菜は，ニンジン，大根，タマネギ，ジャガイモ，キャベツ，白菜，小松菜，ホウレンソウ，レタス，トマト，キュウリなど，家庭でもよく使われる旬の野菜を常時数種類栽培しているほか，ちょっと変わった野菜の栽培にも挑戦しています．
　農場の特徴は，収穫した農産物の殆ど全てを個別販売していることです．特に野菜は，ひたちなか市と水戸市を中心に宅配サービスを行い，消費者のみなさんに直接お渡ししています．週１回，300円～1000円程度の野菜セットを宅配しており，お陰さまで50軒を越すお客様にご利用いただいています．また，現在はレストランなどの飲食店にも農場のお米や野菜を卸している他、幼稚園の給食やデイケア、グループホームなどの施設でも農場のお米が使われています。

　農場ではコメ作り体験や初夏のジャガイモ掘り体験，秋の収穫祭などさまざまなイベントを企画しています．また，農業にはあまり興味のない方にも農場に遊びに来ていただきたいと，落語の独演会や演奏会，近くの那珂川でのカヌー体験教室なども開催しています．

給食で食べるお米の田植えと稲刈りを見学に来ます


農場の庭でトロンボーンカルテットのコンサート


農場のそばを流れる那珂川でカヌー体験


三遊亭楽生師匠による落語独演会

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経営のこだわり

　農産物の個別販売や宅配サービス，そのほか様々なイベントの企画・開催などは，全て『生産者である私達と消費者の皆さんが，お互いに顔の見える農業をしたい』という願いに基づいています．土づくりに始まり，できるだけ使う農薬を少なくする努力を惜しまず，自分たちが責任を持って栽培した農産物を直接お届けしたいという思いがあります．一方で，消費者の皆さんにもできるだけ農場に足を運んでいただき，直接見て，触って欲しいとも考えています．なぜなら，どのように農産物が育っているかを見たり，私達と話をしたりといったコミュニケーションを通して，お互いに顔の見える，つまりお互いに信頼しあえる関係を築いていきたいからです．生産者と消費者に信頼関係があることこそが，私達の考える食の安心・安全なのです．
　この経営方針を通すには，消費者の皆さんの理解はもとより，近隣の方々の理解も欠かせませんでした．そして幸せなことに，私達の農場には生産者と消費者という関係を超えた所で支援してくれる人達がたくさんいます．このような多くの方々の理解と協力なくして，私達の経営を語ることはできません．これら皆さんとの関係あっての「ファミリー農場わたなべ」なのです．